ひとりで生きるとき 恋愛はどうするか?
NHKドラマ『ひとりでしにたい』がついに最終回を迎えましたね。
終わり方については賛否両論あるようですが、私はあの結末で良かったと思っています。
「ひとりで生きて、ひとりで死ぬ」と決めたあとで、「やっぱり好きになってくれた若者と結婚します!」と、そう簡単には気持ちを切り替えられない──私はそんなふうに受け取りました。
とはいえ、主人公・鳴海も言っていた通り、「ひとりで生きていくには、人とのつながりが大事」なんですよね。
好いてくれる人なんて、そうそう現れる存在ではありません。それが自分にとって居心地のいい相手なら、なおさら。
もちろん、恋人がいるということはある程度の“縛り”が発生します。
でもそれは、ひとりで自由に生きることとのバランスを自分の中でどう取るか──ということなのかもしれません。
私自身は、恋愛でも、推し活でも、誰かを好きになる気持ちはずっと大切にしていたいと思っています。
そういう感情って、人生の彩りになると思うんです。
こんなふうに悠長に考えられるのは、もしかすると「未婚・子なし」という立場だからこそかもしれませんが。
老いていく親を独身者がみるべきか?
ドラマの家族が集まった場面で、既婚の弟が独身の鳴海に対して
「好き勝手に生きてきたんだから、親の面倒ぐらい見ろよ」
というようなことを言っていました。
「そうか、そんなふうに考える人もいるんだな〜」と思いました。
“家族がいない=時間も余ってるでしょ”という前提で言っているんだと思います。実際、それが事実に近い面もあるかもしれません。
でも、そうやって決めつけられると、やっぱりモヤっとしますよね。
私は、両親を看取ることが人生でやりたいことの一つなので、むしろその役目は率先して引き受けたいと思っています。
兄の病気は治る見込みがないし、現実的に私が担う必要もある。でもそれ以上に、人生の終わり方に関心があるんです。
人がどうやって人生を終えていくのかを見届けたい。それは、私自身がどんなふうに生き、どんなふうに死んでいくのかを考える上で、きっと大きなヒントになるはずだからです。
最後に・・・ドラマ『ひとりでしにたい』を見ながら、いろいろなことを考えるきっかけをもらいました。
未婚・子なしで生きる自分の思考が、いつも頭の中でグルグルと巡っていたのですが、少し離れた視点で冷静に捉えることができた気がします。
一生独身でいる人に対して、あからさまな偏見まではなくても、どこか“微妙な目”で見られている。
そういう空気感のなかで、生きづらさを感じている人は、実際に少なくないのかなぁと思います。
でも、未婚・既婚、子あり・子なしに関わらず、どんな立場の人にも何らかの生きづらさがあるのかもしれません。
だからこそ、お互いを決めつけず、少しでも思いやりを持って関われたらいいなと、改めて思いました。
「ひとりで生きること」を前向きに面白く捉える、そんな時間をくれたこのドラマに感謝です。
コメント