私は大河ドラマが大好きです。多少脚色してあることは承知で、実在した人物がどういう人生の選択をしていったのか、主人公になった気持ちでいつも見ています。本来は戦国武将が好きなので、今回の蔦屋重三郎の人生にハマるか心配でしたが、やっぱりいつものようにハマっています。
蔦重(横浜流星さん)は自分で耕書堂という本屋で商売を初めて、どんどん広げていくので、今から個人事業主として商売を始めたい私からすると、個人事業の成功モデルみたいな感じで見ています。江戸の版元たちからは仲間に入れてもらえないので販路を地方に向けて広げたり、本を作るときに人の意見を取り入れてその人が作ったものとすることで販売意欲を高めてもらったり…とにかく人とのつながりを大事にして、商売を広げていく蔦重をすごく尊敬してしまいます。人としての繋がりを初めから持てて商売ができたら何よりですが、商売としてお互いにウィンウィンであれば良い形で繋がっていけますよね。商売でお互いに利益を得られて、信頼が積み重なって、人としても良い関係が築けたら人生がとても豊かになりそうだなと、自分もそんな人生にできたら良いと思いました。
子どもの頃は、母はよく本を買ってくれて偉人伝を読むのが好きでした。この時から色んな人の人生を知るのが好きだったんですよね。その時は、シュバイツアーやナイチンゲールがすごいなと思いました。自分の人生を賭けて病気の人を助ける、そんな人生に憧れました。その後は、マザーテレサに憧れました。裕福な家に生まれてそのままの人生であれば何不自由なく生きていけるのに、自分の財産を投げ打って困った人を助けようとする精神に憧れました。そんな人間になれないかな…と思いました。自分の食べる分を人に譲ることができる人って本当にすごいと思います。恥ずかしながら、子どもの頃は自分も偉人伝として残る人間になりたいと思っていました。人は死んでしまうけど偉業はずっと語り継がれます。そんな立派な生き方に憧れていました。
自分が社会に出て働くようになると、毎日の仕事で精一杯でそんな生き方に憧れていたことなんて薄れていきました。働く中で、様々な性格の人とうまく仕事を進めることの難しさを思い知りました。そして今は「べらぼう」の蔦屋重三郎の生き方に憧れます。身寄りのない男の子が吉原の茶屋の旦那さんに育てられ(実際は異なるようですが)、吉原を助けるために商売を初め、たくさんの人の知恵を借りながら商売を広げていく…めちゃくちゃかっこいい生き方だなと思います。第19回では逆恨みをされていた鱗形屋の旦那さん(片岡愛之助さん)とのシーンで、それまでずっと誠意を持って諦めずに接していたことが伝わって絆が深まる場面が描かれていて感動しました。自分だったら、厄介な相手や嫌われてるなと感じる相手とはすぐに距離を置きますが、それが江戸の人情というものなのか蔦重の立ち回り方はすごく尊敬に値するなぁと心にズシンときました。
私は残りの人生で、死ぬまで続けられる小さな事業ができないかと考えています。蔦重を見習って、人と繋がることを恐れず、これからも働いていきたいと思います。

シロバナマンネングサみたいです。苔かな〜と思ったら、可愛らしい星形の花が咲いていました。花言葉:「永遠の命」「加護」
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