またまたドラマの話になりますが、今「19番目のカルテ」にハマっています。総合診療という言葉、日本ではまだあまり馴染みがないですよね。アメリカでは比較的一般的で、体調不良のときに「どこに相談すればいいのか分からない」という場合にまず相談できる、いわゆる“かかりつけ医”のような存在だそうです。
昨日放送された第6話のテーマは「終末期医療」でした。大工として活躍してきた高齢の男性が、肺がんステージ4でいよいよ人生の最期を迎える…というストーリーです。その男性は家族や友人、地域の人々からとても慕われていて、特に息子さんが夜もそばで支え続けていました。夜中に咳き込む父親の背中をさすってあげる姿に、「こんな息子が本当に現実にいるのだろうか」と思うほどで、私は現実では見たことがないくらい立派な存在に感じられました。
このドラマを観ながら、私自身も「どんな最期を迎えたいだろう」と考えを巡らせました。小芝風花さん演じる総合診療科の医師(滝野先生)がとにかく一生懸命で、患者さんに寄り添う姿がとても印象的でした。患者の人生を一緒に振り返り、その思いに耳を傾けてくれる――そんな医師がいてくれたら理想的ですよね。私にとって“良いお医者さん”とは、話をしっかり聞いてくれて「それは辛かったですね」と共感してくれる人で、滝野先生は理想そのものです。
思い返せば、以前膀胱炎の症状で受診したとき、医師からほとんど症状について尋ねられなかったことがありました。もちろん薬で症状は治まりましたが、なんとなくモヤモヤしてしまって、「私は話を聞いてほしかったんだな」と気づきました。症状の改善も大切ですが、私にとっては「自分の話を聴いてもらえること」がより大切なのだと実感しました。これは女性特有の感覚なのか、それとも個人差なのかは分かりません。
自分が人生の最期を迎えるときは、甥や姪にはできるだけ迷惑をかけたくないと思っています。ただ、ときどき医師に「体の調子はどうですか?」と声をかけてもらい、しっかり自分の話を聴いてもらえるだけで安心できそうです。血のつながりがなくても、誰かが寄り添い、話を聴いてくれる――それだけで十分な気がします。そんな最後を迎えられる場所を探していきたいと思いました。
今回のドラマは、改めて「自分はどんな最期を迎えたいのか」を考える良いきっかけになりました。
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